個人事業主の帳簿作成はエクセルがオススメ!テンプレートや注意点を解説
『帳簿ってどうやってつけるの?』
『システムが必要?エクセルでいいの??』
そんなお悩みを抱える個人事業主になりたての方、多いのではないでしょうか?結論から申し上げますと『エクセル』で帳簿を付けることをオススメします。
エクセルは無料で使えて、カスタマイズも自由自在、また普段の業務で使用する方も多いため、手軽に帳簿作成を始められる魅力的なツールです。
エクセルなら使い慣れているから帳簿作成も簡単そう‥そう思う方も多いと思いますが、実際には、思わぬ落とし穴がたくさんあることも事実です。
本記事では、個人事業主の方向けに帳簿の基礎知識からエクセルで帳簿を付けるメリットデメリットの詳細、オススメのテンプレートの紹介、知っておきたい注意事項まで、幅広く網羅した内容になっております。
2026年8月時点の最新情報にもとづき、青色申告特別控除やe-Tax、電子帳簿保存法に関する内容を更新しています。
それぞれのポイントを理解したうえで、最適な帳簿作成方法を見つけていきましょう。
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エクセル帳簿の基本
必要な帳簿の種類を把握しよう
個人事業主がエクセルで帳簿を付ける際に、まず押さえるポイントは必要な帳簿の種類です。帳簿には大きく『主要簿』と『補助簿』の2種類があります。
種別 |
概要 |
必須or任意 |
|---|---|---|
主要簿 |
起業の財政状況と経営成績を明らかにするためのもの |
必須 |
補助簿 |
主要簿の内容を補完するためのもの |
任意 |
主要簿・補助簿の具体例
主要簿にあたるのは「仕訳帳」と「総勘定元帳」です。これに対して補助簿は、事業形態や業種によって必要な種類が変わります。代表的なものは以下の通りです。
現金出納帳(金銭出納帳):現金の入出金を日付ごとに記録する会計帳簿
預金出納帳:銀行口座の入出金を記録する帳簿
売掛帳:売上のうち未回収分(後日受け取った代金)を管理する帳簿
買掛帳・仕入帳:仕入や外注費など、支払いが後日になる取引を管理する帳簿
固定資産台帳:パソコンや車両など、一定額以上の固定資産を管理する帳簿
小売業や在庫を持つ事業では仕入帳、サービス業では現金出納帳や預金出納帳が中心になるなど、自分の事業形態に合った補助簿を選ぶことが、帳簿付けを続けやすくするコツです。
青色申告特別控除を受けるためには?
青色申告特別控除を受けるためには、一定水準の基調を行い、帳簿に基づく正しい申告が必要になります。帳簿を付けずに青色申告をすると、後に取り消される可能性があり、税制メリットを得られなくなります。きちんと正しい記録を残していれば控除の対象になるということですね。
青色申告特別控除には、最大65万円のものと10万円のものがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
控除額 |
記載方法 |
必要な帳簿 |
詳細 |
|---|---|---|---|
最大65万円 |
複式簿記※1 |
仕訳帳、総勘定元帳、必要に応じて補助簿(現金出納帳、預金出納帳、売掛金帳、買掛金帳等) |
損益計算書と貸借対照表を作成し、税務署に提出する必要がある。 |
10万円 |
単式簿記※2 |
現金出納帳、預金出納帳、売掛金帳、買掛金帳、固定資産台帳 |
10万円の控除を受ける場合は、複式簿記より簡易な単式簿記での記帳が必要。 |
※1 取引を借方と貸方に分けて記録し、お金の流れをより正確に把握する記帳方法のこと。
※2 収入と支出を1つの帳簿に記録する、簡易的な記帳方法のこと。
『損益計算書、貸借対照表って何?』『帳簿の種類がいっぱいあるけどそれぞれどういう役割?』
色んな知らない用語が飛び交い混乱している方もいることでしょう。この記事ではそれらの解説は割愛します。
65万円控除にはe-Taxまたは優良な電子帳簿保存が必須
ここで注意したいのは、65万円の控除は「複式簿記で仕訳帳・総勘定元帳をつけて、青色申告決算書(損益計算書・貸借対照表)を提出するだけ」では受けられないという点です。2020年分の確定申告以降、65万円控除にはさらに以下のいずれかが追加要件になっています。
e-Taxで確定申告書と青色申告決算書のデータを送信する
仕訳帳・総勘定元帳を国税庁が定める「優良な電子帳簿」の要件で電子保存する
この追加要件を満たさず、複式簿記で記帳して紙で提出しただけの場合は、控除額が55万円になります。エクセルで作成した仕訳帳・総勘定元帳をそのまま紙で提出している個人事業主の方は、65万円ではなく55万円の適用になっている可能性があるため、一度確認しておくと安心です。
なお、令和8年度税制改正大綱(2025年12月公表)では、令和9年分(2027年)以後、一定の要件を満たすとさらに75万円まで控除額が上がる一方、書面のみで申告した場合の控除額は55万円から10万円へ引き下げられる予定です。今後もe-Tax申告や電子帳簿保存への対応がより重要になっていくと考えられるため、判断に迷う場合は税理士に相談するのがおすすめです。
Excel帳簿のメリット・デメリット
Excel帳簿の導入を検討している方向けに導入前にメリット・デメリットを理解しておきましょう。事前に把握しておくことで、メリットは最大限に生かして、デメリットを最小限に抑えることで、より効率的にExcel帳簿を活用できるようになります。では早速見ていきましょう。
メリット
①導入・運用コストがかからない
何かを導入するとき、真っ先に『費用』を検討する方は多いのではないでしょうか。ExcelはMicrosoft officeに標準搭載されているソフトウェアです。そのため、Microsoftのアカウントをお持ちで普段の業務で使用している方は追加費用無しで利用することができます。
初期費用、その後の運用コストがかからないことは、個人事業主にとって大きなメリットと言えるでしょう。
②カスタマイズ自由
Excelは、セルやシートを自由に作成・編集できるため、自身の事業に合わせて帳簿をカスタマイズすることが可能です。例えば、売り上げや経費の項目をより詳細なものにしたり、グラフや図表を挿入して視覚的にわかりやすくしたりすることができます。
自由度が高いため、自分好みの設定が可能な点は、業務を行う上で非常にありがたい点ですよね。
③使い慣れたツール
Excelはビジネスシーンで広く利用されているソフトウェアです。皆さんも業務で利用したことある方がほとんどではないでしょうか。
『操作に慣れている』ことは、非常に大きなメリットといえます。新しいシステムを使う際は操作方法を1から学ぶ必要があります。その手間を省くことができるため、比較的容易に帳簿作成に取り組むことが可能です。
デメリット
①手入力によるミスが発生しやすい
Excel帳簿は手入力でデータを入力するため、入力ミスや計算ミスが発生しやすいというデメリットがあります。特に、大量のデータを入力する際には注意が必要です。しかし、数式を工夫したりその他入力の規則を設定する等の工夫で、ミスは減らすことは十分に可能です。
また、帳簿付けを月末にまとめて行うと記憶があいまいになりミスが増えやすいため、取引が発生した都度、または毎日少しずつ記帳する習慣をつけると正確性が向上します。
②会計知識が必要
Excel帳簿は、自分で仕分けや計算を行う必要があるため、ある程度の会計知識が必要です。とはいっても高度な知識は不要であり日商簿記3級程度の知識があればいうことはないですが、業務をこなしながら徐々に身に着けていけばいいので特に心配は不要です。
③データの共有が難しい
Excel帳簿は、基本的に1台のPCで作成・管理するため、複数人でのデータ共有が難しい場合があります。データ共有をしたい場合は、クラウドストレージサービス等の利用が必要になります。
会計ソフトとのExcel帳簿の比較
CMでよく会計ソフトの広告を見るけど、そういうのは使わなくていいの?
Excelだけでほんとに大丈夫?
こんな疑問を抱く方も多いでしょう。では、会計ソフトとExcel帳簿の違いを見ていきましょう。
項目 |
会計ソフト |
Excel帳簿 |
|---|---|---|
初期費用 |
有料 |
無料 |
ランニングコスト |
有料 |
無料 |
向いている人 |
中規模以上の事業者 |
小規模事業者または個人事業主 |
法改正への対応 |
自動アップデートにより常に最新の法令に対応 |
手動で修正する必要あり |
サポート |
電話やメールで受けられる |
サポート無し |
会計ソフトとExcel帳簿のどちらを選択するかは事業規模や会計知識、費用などを考慮して判断する必要があります。
個人事業主や小規模事業者はExcel帳簿で十分に対応可能です。表をみると一見、会計ソフトの方が様々な機能があるためよく見えがちですが、それもすべて費用に含まれていると考えて下さい。個人事業主には不要なサービスが多いです。Excel帳簿で十分だということを理解いただけましたでしょうか。
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エクセル帳簿から会計ソフトへ移行すべきタイミングの目安
「今はExcelで十分」という方でも、事業が成長すれば会計ソフトへの移行を検討すべき時期がきます。以下はあくまで一般的な目安ですが、判断材料として参考にしてください。
月間の取引が50件以下であれば、Excelでの記帳が管理しやすい範囲といわれています。
月間の取引が100件を超えるあたりから、入力や集計の手間が急に増え、Excelの管理が難しくなる事業者が多くなります。
月次決算(月々の集計や見直し)に10時間以上かかっている場合は、会計ソフト導入による自動化のメリットが大きくなります。
年間の課税売上高が1,000万円を超えると消費税の課税事業者になり、消費税に関する集計・仕訳も必要になるため、この売上規模を目安に移行を検討する事業者も多いです。
複数の事業(事業形態が個人事業主から法人化する場合や、部門・店舗が複数ある場合)は、会計ソフトの方が管理しやすくなります。
移行するなら、データを引き継ぎやすい年度の変わり目(確定申告が終わったタイミングなど)に行うのが比較的スムーズです。
エクセル帳簿作成の効率アップ術
無料テンプレートの活用
『いくら業務でExcelを使ってるからといって1から帳簿を作成するのは無理だよ‥』
『そもそもどんなものを作ればいいか見当もつかない‥』
安心して下さい。今はとても便利な時代で、大抵の事はインターネット検索で解決できます。Excel帳簿に関してもたくさんの情報がネット上にあります。
その中でも、まずオススメしたいのが『無料テンプレート』の活用です。Excel帳簿 テンプレート で検索すると様々な種類の帳簿テンプレートが無料でダウンロードできます。これらのテンプレートを活用することで帳簿作成の手間を大幅に削減できるでしょう。
テンプレートを選ぶ際は、ページ内に記載されている「最終更新日」も確認しましょう。エクセルの帳簿テンプレート自体は古くても使えますが、法改正(青色申告の要件変更や電子帳簿保存法など)に対応した解説が付いているかどうかは、最終更新日が新しいページの方が信頼できます。
あわせて読みたい:無料で使える!帳簿テンプレートの活用法と無料テンプレート5選 | MailMate
エクセル帳簿に入れておきたい必須項目
どのテンプレートを使う場合でも、最低限次の項目は入れておきましょう。
日付:取引が発生した日
勘定科目:売上、仕入、消耗品費など、取引の分類
取引内容:何のための入出金かがわかるメモ
入出金(金額):受け取った金額・支払った金額
残高:入出金を記録した後の残りの金額
一般的なテンプレートは1行目に「日付・勘定科目・取引内容・入出金・残高」などの見出しを入れ、2行目以降に日々の取引を1行ずつ入力していく形式になっています。
SUM関数などの自動計算の数式をあらかじめ組んでおけば、入出金を記録するたびに残高が自動的に更新されるため、手計算によるミスも防げます。
オススメテンプレート
①弥生会計
出典:【無料】個人事業主向けの帳簿テンプレート(Excel形式) - 弥生株式会社【公式】
一つ目にご紹介するのは、『弥生会計』のHPからダウンロードできる帳簿です。
弥生会計は、個人事業主から大企業まで、幅広いユーザーに利用されている人気の会計ソフトを販売している会社です。CMや広告等で見たことある方も多いのではないでしょうか?
そんな会計ソフトの有名企業が、個人事業主向けにたくさんの無料Excel帳簿を公開しています。
ダウンロードできる帳簿一覧
・総勘定元帳、仕訳帳、現金出納帳、預金出納帳、売掛帳、買掛長、経費帳、白色申告用簡易帳簿
おすすめポイント
・会計ソフトを販売する大手有名企業が作成したテンプレートなので安心
・ダウンロードできる帳簿の種類が多い。
・シンプルかつ必要十分な内容で、操作しやすい
特に、こだわりがない方や何が良いかわからない方はこちらをご利用いただければ間違いないです。検索上位に表示されていることから人気も高く、皆さん使われていることがわかります。
②MoneyForward
出典:【税理士監修】帳票テンプレート集(エクセル・ワード)| 会計ソフト「マネーフォワード クラウド会計」
2つ目に紹介するのはこちらも会計ソフトを販売している大手企業『Money Forward』です。先ほど紹介した弥生会計と同じくらいの知名度を誇る人気会計ソフトを取り扱う会社です。
ダウンロードできる帳簿一覧
・伝票、仕訳帳、現金出納帳、固定資産台帳、管理庁、総勘定元帳、集計表、キャッシュフロー計算書、損益計算書、決算報告書、貸借対照表
おすすめポイント
・Excelのみならず、Wordでも一部ダウンロード可能
・損益計算書や貸借対照表もダウンロード可能なため、青色申告特別控除を考えている方にオススメ
こちらのテンプレは何といってもダウンロード可能な帳簿の種類の多さが魅力です。青色申告特別控除を受けたいと考えている方はこれ一択になります。必ず、貸借対照表と損益計算書の作成をしましょう。
③freee
出典:現金出納帳をエクセルで作成する方法(無料テンプレート付き) | 経営者から担当者にまで役立つバックオフィス基礎知識 | クラウド会計ソフト freee
こちらも会計ソフトを販売する大手企業の『freee』です。
ダウンロードできる帳簿一覧
・貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書、試算表、総勘定元帳、現金出納帳、仕訳帳等
おすすめポイント
・帳簿一つ一つ丁寧に作成方法が記載されている
・登録なしで即ダウンロード可能
こちらのHPを見ていただければわかりますが、1帳簿で1記事のボリュームがあり、概要から作成方法、注意点に至るまで非常に細かく説明されているため、会計知識がない方でも安心して作成できます。
また、ダウンロードの際は、ダウンロードボタンを押すだけですぐにダウンロードが可能なため、手っ取り早く始めたい方にもオススメです。
以上、オススメテンプレートを3つ紹介しました。いずれも会計ソフトを扱う大手企業が出しているものなので、安心してお使いいただけます。
なぜテンプレートを使うべきなのか
個人事業主にとって、帳簿作成は税務上必須の業務です。しかし日々の業務に追われ、帳簿作成に十分な時間を割けない方も多いのではないでしょうか。そこで皆さんの救世主となるのが『テンプレート』なのです。以下、テンプレートを活用するメリットを5つ紹介します。
①時間と労力の削減
これまで紹介したテンプレートをダウンロードしていただければわかりますが、テンプレートには必要な項目があらかじめ設定されています。そのため、ゼロから帳簿を作成する手間が省け、入力作業に集中することができます。本業に注力したい皆さんにとってはかなりうれしいポイントですよね。
②正確性◎
手書きや自作の帳簿では、入力ミスや計算ミスが発生しやすくなります。一方テンプレートでは入力項目が統一され、計算式もあらかじめ組み込まれているため、ミスを減らすことができます。正確な帳簿作成は税務調査時にも安心材料となります。
③法律の準拠
後ほど軽く触れますが、電子帳簿保存法など、帳簿に関する法律は複雑化しています。テンプレートの中にはこれらの法律に対応したものが多く、要件を満たした帳簿作成をサポートしてくれます。最新の法令に対応したものを選ぶには、作成日に注目しましょう。できるだけ作成日が最近のものを選ぶことが重要です。
④簿記知識の補完
皆さん、心配な方も多い『簿記の知識』に関して、テンプレートを活用することで、簿記の知識がなくても比較的簡単に帳簿を作成することができます。テンプレートは、勘定科目や仕訳のルールを視覚的に理解する助けにもなります。もちろん、簿記の基礎知識を学ぶことは重要ですが、テンプレートは学習の負担を軽減する効果も期待できます。
⑤確定申告の準備をスムーズに
テンプレートで作成した帳簿は、確定申告の準備にも役立ちます。必要な情報を整理された状態で記録できるため、確定申告書への転記作業がスムーズになります。
このように、個人事業主にとってテンプレートの活用は様々なメリットがあります。
副業から事業所得への切り替えタイミングにも帳簿が関わる
近年、会社員をしながら副業をする方が増えていますが、副業の収入を「事業所得」として申告できるか、「雑所得」扱いになるかで、青色申告のメリットが使えるかどうかが変わってきます。
以前は「副業の収入が年間300万円以下なら雑所得」という基準が案として話題になりましたが、この金額基準は最終的に撤回されています。
現在、国税庁の通達に基づく判断基準は、金額ではなく「その所得に関する取引を記録した帳簿書類を保存しているかどうか」が中心になっています。収入が300万円以下であっても、帳簿書類を保存していれば、原則として事業所得に区分されるとされています。
つまり、副業を将来的に事業所得として申告し、青色申告特別控除などのメリットを受けたいと考えている方は、収入源としての規模がまだ小さいうちから、エクセルなどで帳簿をつけ始めておくことが移行タイミングを後押しするポイントになります。
Excel帳簿の知っておきたい注意点
帳簿は7年間保存が必要!
帳簿の保存期間が定められていることをご存じですか?
『え?とりあえず前年分までは一応とってあるけどそれより前は捨てちゃったよ‥』
こんな方もいるかもしれませんが、ここで今一度きちんと確認しておきましょう。
個人事業主の場合、青色申告・白色申告にかかわらず、帳簿は確定申告の翌日から7年間保存しなければなりません。つまり確定申告の対象となる年の翌年の3月15日(確定申告期限日)の翌日から7年間です。
例を挙げると令和6年分の帳簿であれば、令和14年3月16日まで保存する必要があるということです。
なぜ7年間も保存しなければいけないかというと、税務調査が入った際に帳簿の提示を求めれられる可能性があるからです。
もし、税務調査が入った際に提示を求められた帳簿を保存していなかった場合は、ペナルティが課せられる可能性がありますので十分注意してください。
なお、保存期間は書類の種類によって異なる場合があります。仕訳帳・総勘定元帳などの主要簿や決算関係書類(損益計算書・貸借対照表など)は原則7年間ですが、前々年の所得が300万円以下の方が保存する請求書や領収書などの一部の書類は5年間で良いとされているケースもあります。
自分がどちらに該当するか迷う場合は、税理士や国税庁のホームページで確認しておくと安心です。
電子帳簿保存法の対象になる
『電子帳簿保存法?聞いたことないけど何それ‥』
電子帳簿保存法とは‥国税関係帳簿や書類を電子データとして保存するための要件を定めた法律のこと。つまり、請求書や領収書などを電子データでやり取りした場合は、紙に印刷して保存するのではなく、電子データのまま保存が必要となります。
Excelで帳簿を作成する個人事業主は電子帳簿保存法への対応を十分理解しておく必要があります。電子取引のデータ保存は2024年1月からすでに完全義務化されており、2026年8月時点でも原則として猶予措置は設けられていません。
受け取った請求書や領収書などを電子データでやり取りしている場合、それを紙に印刷して保存するだけでは保存要件を満たしていないとみなされ、税務調査でペナルティを受ける可能性があります。
詳しくは 電子帳簿保存法の完全義務化とは?対象書類や猶予措置について解説 で解説しています。
また、ただ電子データで保存すればいいのでなく、保存要件を満たした状態での保存が必要になります。具体的には『可視性の確保』と『真実性の確保』の両方を満たす必要があります。
可視性の確保‥電子取引データを取引年月日、取引金額、取引先の3つの項目で検索できる状態であること
真実性の確保‥電子データは紙データと比べて改ざんされるリスクが高いため、改ざんを防止するための措置を講じる必要があること
ここまで聞いて、よくわからないという方も多いと思います。電子帳簿保存法の詳細はここでは割愛しますが、対応が必要だということだけきちんと覚えておいてください。詳細が気になる方は国税庁のホームページをご覧ください。
エクセル帳簿のセキュリティ対策も忘れずに
エクセル帳簿は自分のPC内で管理できる分、セキュリティ対策も自分自身で行う必要があります。以下のような対策を検討しておくと安心です。
ファイルにパスワードを設定し、第三者が開けないようにする
定期的にバックアップを取り、PCの故障やファイルの誤削除に備える
複数人で共有する場合は、アクセス権限を必要な人だけに限定する
クラウドストレージを利用する場合は、提供元のセキュリティ対策(暗号化など)を確認する
こうした管理を毎回手作業で行うのが不安な方は、電子帳簿保存法に対応したクラウドサービスに帳簿や証憑データをまとめて任せてしまうのも一つの方法です。
税務調査の事前対策
税務調査って何されるの?
事前に準備できることないかな‥
『税務調査』と聞くとなんだか怖いイメージですよね。しかし、実際はそれほど身構える必要はありません。税務調査では、主に帳簿の内容と、その裏付けとなる書類の整合性がチェックされます。
つまり、帳簿に記載されている内容が、領収書や請求書などの書類によって証明できるかどうかが重要になります。
わかりやすく例を挙げてみていきましょう。
例えば、帳簿に「旅費交通費」として5万円が計上されている場合、税務調査官は「この5万円の根拠となる資料を見せてください」と質問してくるでしょう。この時、領収書と帳簿を突き合わせて、5万円の内訳を説明できなければなりません。
ただこれは何も難しいことではありません。普段からきちんと正確に帳簿を付けることができているなら、何の問題もなく証拠を淡々と提示するだけで税務調査は終わります。
特別何か事前準備が必要かと言われたら「不要」という答えになります。あえて言うなら、きちんと正しく帳簿を付け続けていくことが重要です。
帳簿の間違いに気づいたときの所得税の対処法
記帳を続けていると、後から入力ミスや集計間違いに気づくこともあります。慌てず、以下の対処法を知っておきましょう。
確定申告の期限内に気づいた場合:申告書を訂正して再提出(訂正申告)することで対応できます。
確定申告の期限後に気づいた場合:「修正申告」を行い、正しい所得税額に修正します。追加で納める税金がある場合、早めに対応するほど延滞税などの負担を抑えやすくなります。
いずれの場合も、帳簿と証拠書類(領収書・請求書など)を整理しておくことが対応をスムーズにするポイントです。判断に迷う場合は税理士に相談しましょう。
よくある質問
エクセルで作成した帳簿は正式な帳簿として認められますか?
はい、認められます。国が特定のソフトの使用を義務付けているわけではなく、日付・勘定科目・入出金額などの必須項目を正しく記録し、電子帳簿保存法が定める保存要件(可視性の確保・真実性の確保)を満たし、7年間(該当書類は5年間)保存していれば、エクセルで作成した帳簿も税法上正しい帳簿として認められます。
白色申告でも単式簿記で問題ありませんか?
白色申告の場合は単式簿記(簡易な帳簿)で記帳すれば問題ありません。ただし白色申告の方にも記帳・帳簿等の保存義務があるため、「記帳をしなくてよい」わけではない点に注意しましょう。現金出納帳など、収入と支出がわかる簡易な帳簿を作成し、一定期間保存する必要があります。
まとめ
今回は個人事業主にとってエクセル帳簿が最適であること、テンプレートを活用することで、効率的にかつ法令に遵守した安心安全な帳簿作成が可能になることを説明しました。
会計・簿記の知識が全くない方でも、比較的に簡単に始められるため、多くの方がExcelテンプレートを活用しています。
皆さんもぜひ、検討してみてはいかがでしょうか。
経費の管理はMailmateで楽々!
数ある帳簿の中でも大変なものの一つが『経費管理』です。レシートや領収書をすべて管理する必要があり、電子帳簿保存法等の法令の対応も併せて行わなけれななりません。
そんな煩わしい経費管理を手助けしてくれるツールがMailmateのレシートスキャン機能です。
Mailmateではレシートや領収書を撮影し、データとしてダッシュボードに一元管理できます。このダッシュボードは電子帳簿保存法に対応しているため、安心ですよね。
これにより手作業の入力作業や、管理漏れ等のミスが減り、経費管理が大幅に改善するでしょう。
まずは無料でアカウントを作成してダッシュボードの使用感を試してみてください!
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