【日本は16位!】世界で最も技術的に進んだ国ランキング最新版
「世界で最も技術的に進んだ国ランキング」は、グローバルファイナンス誌(Global Finance Mangazine)が発表しているランキングです。
4つの指標ごとにスコアを算出し、その高さによってランク付けをしています。
日本でもさまざまな技術が開発されており、任天堂をはじめとするゲーム類やウォークマン、ビデオデッキなどは世界的にも有名です。
今回は「世界で最も技術的に進んだ国ランキング」2022年版・2023年版の調査結果をもとに、各国の現状と日本の特徴について解説していきます。
📝 更新情報
本記事は2022年版ランキングを基に執筆されましたが、その後発表された2023年版(Global Finance誌、2023年12月発表・最新)では、日本の順位が7位から16位に大きく後退しています。本文中に最新データを追記していますので、あわせてご確認ください。なお、Global Finance誌は本稿更新時点(2026年8月)で2024年・2025年版を発表していません。
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世界で最も技術的に進んだ国ランキングの指標は4つ
このランキングは、4つの指標がもととなっています。
まずは、それぞれの指標にどういう意味があるのか見ていきましょう。
2つの指標は「テクノロジーの可用性」を示す基本尺度
「可用性(availability:アベイラビリティー)」という言葉は、一般的にはコンピューターやシステムの壊れにくさのことを指し、「可用性が高い」=「壊れにくく、継続して使える」という状態を意味します。
このランキングでスコアとして使われている指標は、以下の2点です。
指標1.人口に対するインターネットユーザーの割合
指標2. 人口に対するLTEユーザーの割合
つまりここではテクノロジーの可用性を示す指標が、インターネットやLTEの普及率となっています。
2022年版・2023年版の調査結果をもとに、各国の現状と日本の特徴について解説していきます。
指標3. 国際競争力を測るデジタル競争力スコア【2025年の1位・2位・3位は?】
デジタル競争力スコアとは、IMD(国際経営開発研究所)世界競争力センターが作成したスコアです。
これによると、最新版である2025年は1位がスイス、2位がアメリカ、3位がシンガポールとなっています。
・技術的な知識
・技術
・将来への備え
それぞれの項目がさらに細分化されており、すべての要因を加味したうえで評価しスコアを算出しています。ここには国民のデジタル活用の度合いや、情報通信技術への適応力も反映される仕組みといえるでしょう。
参考:World Digital Competitiveness Rankings - IMD
指標4. GDPにおける研究開発費の割合
最後の指標として挙げられているのは、GDP(国内総生産)のうち、国が研究開発に投資している割合です。
「金額」ではなく「割合」という点がポイントです。
この指標を見れば、政府が技術開発をどのくらい大切に考えているかがわかります。
GDPが高くても技術開発に投資していなければスコアが低くなりますし、逆にGDPが低くても技術開発へ大きく投資していればスコアは高くなるのです。
世界で最も技術的に進んだ国ランキング2022のトップ25カ国
それではグローバルファイナンス誌が出したランキングのうち、トップの25カ国をご紹介します。
順位 |
国名 |
総合スコア |
1 |
韓国 |
6.52 |
2 |
アメリカ |
5.10 |
3 |
デンマーク |
5.02 |
4 |
スイス |
4.72 |
5 |
スウェーデン |
4.63 |
6 |
台湾 |
4.59 |
7 |
日本 |
3.94 |
8 |
オランダ |
3.90 |
9 |
フィンランド |
3.89 |
10 |
イスラエル |
3.86 |
11 |
シンガポール |
3.79 |
12 |
ノルウェー |
3.53 |
13 |
ドイツ |
3.46 |
14 |
ベルギー |
3.30 |
15 |
オーストリア |
2.97 |
16 |
カナダ |
2.89 |
17 |
イギリス |
2.84 |
18 |
アラブ首長国連邦 |
2.55 |
19 |
香港 |
2.54 |
20 |
アイスランド |
2.23 |
21 |
オーストラリア |
2.00 |
22 |
エストニア |
1.80 |
23 |
フランス |
1.61 |
24 |
ルクセンブルク |
1.32 |
25 |
カタール |
1.28 |
引用:Most Technologically Advanced Countries In The World 2022
2020年のランキングではノルウェーが1位でしたが、2022年は韓国が1位となっています。
上位には先進国が多く、なかでも東アジアとヨーロッパの国々が多いことがわかります。
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世界で最も技術的に進んだ国ランキング2023:先進国が中心のトップ25カ国
最新版(2026年8月時点)である2023年版でグローバルファイナンス誌が出したランキングのうち、トップの25カ国をご紹介します。
順位 |
国名 |
総合スコア |
1 |
韓国 |
6.63 |
2 |
アメリカ |
4.94 |
3 |
台湾 |
4.90 |
4 |
デンマーク |
4.79 |
5 |
スイス |
4.68 |
6 |
イスラエル |
4.10 |
7 |
フィンランド |
3.94 |
8 |
オランダ |
3.79 |
9 |
スウェーデン |
3.76 |
10 |
ノルウェー |
3.59 |
11 |
シンガポール |
3.50 |
12 |
イギリス |
3.49 |
13 |
ベルギー |
3.42 |
14 |
ドイツ |
3.25 |
15 |
オーストリア |
2.99 |
16 |
日本 |
2.97 |
17 |
アイスランド |
2.97 |
18 |
アラブ首長国連邦 |
2.88 |
19 |
カナダ |
2.54 |
20 |
オーストラリア |
2.29 |
21 |
香港特別行政区 |
2.26 |
22 |
エストニア |
2.11 |
23 |
フランス |
1.42 |
24 |
カタール |
1.38 |
25 |
チェコ共和国 |
0.89 |
引用:Most Technologically Advanced Countries In The World 2023
2022年、2023年ともに韓国が首位を獲得し、技術的リーダーとしての地位を確固たるものにしました。
上位国には先進国が多く、なかでも東アジアとヨーロッパの地域に集中していることがわかります。
一方で、日本は7位から16位(総合スコア2.97)へと大きく順位を下げました。
2023年の世界技術ランキングから見える特徴4つ
このランキングからは、さまざまな事実が読み取れます。
ここでは本誌でも触れられていた4点をご紹介します。
1. 前回10位のイスラエルが6位にランクイン
イスラエルは、スマートフォンの普及率やインターネットの利用率はそう高くありません。
それでも、2022年には2020年の29位を大きく上回り10位に、そして2023年には6位へと順位を上げた理由は、研究開発に投資しているGDPの割合がかなり大きいことにあります。
それによって技術系のスタートアップ企業など、イノベーティブな会社が急速に広がりました。
そして民間・公共問わず、技術部門が大きく成長することにつながったのです。
2. 経済を資源の輸出に頼っている国はスコアが低い
アラブ首長国連邦、カタール、サウジアラビア(40位)、ロシア(44位)といった国々は、あまりスコアが高くありません。
よりGDPが低い国、インターネットの利用率が低い国と比べても、ランクが下になっています。
理由はいくつか考えられますが、よく言われているのは「経済の大部分を天然資源の輸出に頼っている国は、イノベーションや開発が進まない」ということです。
たとえばアラブ首長国連邦やカタールでは、人口のほぼ100%がインターネットを利用できます。
一方でイノベーションのレベルは低く、研究開発に投資するGDPも低いのです。
すでにインターネットが普及しているため、指標を改善する余地もあまりないといえます。
3. インターネットの普及率と技術開発レベルは一致しない
上述の通りアラブ首長国連邦やカタール、そしてアイスランドやルクセンブルクでは、インターネットが広く普及しています。
しかしLTEの普及率やデジタル競争力スコア、研究開発へ投資している割合においては、低スコアです。
インターネットの普及率が高い国は経済発展が進んでいる一方で、それが必ずしも技術の進歩につながっているわけではないといえます。
インターネットの普及率だけを重要視するのではなく、イノベーションへのさらなる支援が重要でしょう。
4. ヨーロッパ内で格差がある
ランキングの上位にはヨーロッパの国々がありますが、細かく見ていくとヨーロッパ内でばらつきがあります。
たとえば以下のような国です。
・北欧(デンマーク、スウェーデン)は、トップ10(2022年に引き続き)
・東欧(ハンガリー(32位)ポーランド(40位))は、ランキング下位
・西欧や中央ヨーロッパは、ランキング中盤
このヨーロッパ内の格差は今後も広がっていくのか、それとも縮まっていくのか、まだわからない状況です。
5. アジアの経済大国(中国・インド)は順位が低迷
豊富な労働力を持つ経済大国である中国(38位)やインド(62位)は、事前の予想に反して順位を落としました。
製造業やハイテク製品の分野で強みを持つ一方で、広大な国土に対して国民全体のインターネット普及率が伸び悩んでいることが要因として挙げられます。
日本の順位は16位!
2020年の同ランキングでは日本は21位でした。当時はスマートフォンの普及率が高かった香港や台湾が、日本より上位に位置しています。その後、2022年には7位へと順位を大きく上げました。日本は研究開発へのGDP投資割合が高く、技術的なポテンシャルは十分に備わっていると考えられます。
しかし、2023年版では16位へと順位を落とす結果となりました。要因として、インターネット利用人口の割合低下や、公共部門におけるアナログ依存の根強さが指摘されています。
また、以前から課題とされていたデジタル競争力スコアの低下も影響しました。
管理職の国際経験の低下や、危機に対する企業の即応力(技術的俊敏性の欠如)などで低スコアとなっており、こうしたビジネス面での対応力改善が今後の鍵となるでしょう。
ただデジタル競争力スコアランキングでは、日本は30位にとどまっています。
管理職の国際経験や、危機に対する企業の即応力などの項目で低スコアとなっており、改善の余地があるといえるでしょう。
デジタル競争力スコアについては下の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。
参考:【日本は32位に低下!】世界デジタル競争力ランキングを解説! | MailMate
他の技術力・イノベーション関連ランキングとの比較(IMD/WIPO)
「技術力」や「イノベーション」を測るランキングはGlobal Finance誌以外にも複数存在します。代表的な2つのランキングと、日本の順位の推移を並べてみましょう。
発表年 |
Global Finance誌(技術先進国ランキング) |
IMD(世界デジタル競争力ランキング) |
WIPO(Global Innovation Index) |
2022年 |
7位 |
29位 |
13位 |
2023年 |
16位 |
32位 |
13位 |
2024年 |
未発表 |
31位 |
13位 |
2025年 |
未発表 |
30位 |
12位(2011年以降で最高) |
WIPOが2025年9月に発表した「Global Innovation Index(GII)2025」では、日本は139の国・地域中12位となり、2011年以降で最も高い順位を記録しました。トップ10はスイス、スウェーデン、アメリカ、韓国、シンガポール、英国、フィンランド、オランダ、デンマーク、中国(初のトップ10入り)でした。日本はインプット12位・アウトプット14位で、特許ファミリー数は世界2位、企業R&D投資は世界3位という強みがあります。
💡 3つのランキングを比較する際のポイント: Global Finance誌は「利用の広さ」(インターネット普及率等)を重視、IMDとWIPOは「制度・投資・技術力の質」に比重を置いています。評価軸の違いにより、同じ「技術力」でも順位が大きく異なります。
参考:Most Technologically Advanced Countries In The World 2022 | Global Finance Magazine
Most Technologically Advanced Countries In The World 2023 | Global Finance Magazine
Global Innovation Index 2022|WIPO
Global Innovation Index 2023|WIPO
Global Innovation Index 2024|WIPO
Global Innovation Index 2025|WIPO
日本の技術的ポテンシャルを示す「ペロブスカイト太陽電池」
Global Finance誌の最新ランキングでは順位が下落したものの、日本は研究開発への投資割合が高く、実際に世界を牽引する革新的な技術を生み出しています。その代表例が、次世代の太陽電池として実用化が進められている「ペロブスカイト太陽電池」です。
ペロブスカイト太陽電池は、従来の太陽電池(シリコン太陽電池)とは発電材料が異なる構造を持っています。ペロブスカイト太陽電池は特殊な結晶構造を持つ材料を利用しており、非常に薄い多層構造で構成されているのが特徴です。
ペロブスカイト層に光が当たると電子と正孔が発生する仕組みにより、電力を生み出します。
場所を選ばない高い発電効率
ペロブスカイト材料は光を吸収する能力が高い点が強みです。そのため、ペロブスカイト太陽電池は弱い光でも発電できるだけでなく、室内光でも発電する特性を持っています。
また、高効率を実現する点も注目を集める理由の一つと言えます。近年、ペロブスカイト太陽電池の変換効率は急速に向上しており、実験室でシリコン太陽電池を上回る効率を示しているほどです。
低コストかつ環境に優しい
コスト面での優位性も大きく、材料が安価で製造可能なのもポイントです。ペロブスカイトは低温で簡便なプロセスで製造できるため、従来のパネルのような大規模な加熱設備を必要としません。
さらに、この太陽電池は印刷技術を用いた大量生産が可能であることから、将来的に製造コストを抑えられる可能性があります。エネルギー消費が少ない工程で完成することから、環境に優しい技術としても期待を集めています。
軽量・柔軟で活用シーンが多い
物理的な使い勝手の良さも、従来型にはない魅力です。ペロブスカイト太陽電池は軽量で柔軟性があるため、設置場所の制約を大幅に減らせます。
軽くて曲げられる特性を持つことに加え、半透明なパネルを作ることも可能です。これらの特徴を活かし、ペロブスカイト太陽電池は将来的に建物の外壁や窓に使用される可能性があります。
実用化に向けた課題と日本の優位性
一方で、ペロブスカイト太陽電池は水分や酸素に弱いという課題があるため、耐久性の改善が研究されている段階です。現在、屋外で長期間使用するための保護技術の開発が進められています。
注目すべきは、ペロブスカイトの主要な原料であるヨウ素は日本が生産国であるという点です。ランキングでは16位と課題も残る日本ですが、こうした自国資源と高い研究開発力を掛け合わせることで、再び科学技術や技術力で世界をリードするポテンシャルを大いに秘めていると言えるでしょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 世界で最も技術的に進んだ国ランキングの最新版はいつ発表されましたか?
Global Finance誌による最新版は2023年12月に発表された2023年版です。日本は2022年の7位から16位に後退し、1位は韓国が2022年に続き維持しました。本稿更新時点(2026年8月)で2024年・2025年版は未発表です。
Q2. 日本の技術力ランキングはなぜ2022年から2023年にかけて下がったのですか?
主な要因は、インターネット人口普及率の低下と、IMDデジタル競争力スコアにおける「ビジネスの機敏性」「管理職の国際経験」といった項目の評価の伸び悩みです。一方で研究開発費のGDP比は比較的高い水準を維持しています。
まとめ:日本の技術力は世界で通用する
今回は「世界で最も技術的に進んだ国ランキング」の2022年版・2023年版をもとに、海外の国・地域の状況と日本の位置について解説してきました。
順位こそ2023年に後退したものの、日本の技術力は世界でも通用しているので、今後のさらなる発展に期待したいところです。
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